チームの発想

2002年から2003年にかけて、スタンフォード大、Learning Design Technology Programで修士号を取った後に、その時の体験を振り返りながら近況報告をかけて、学んだこと感じたことを共有するためにブログをはじめました。6年間休んだ後、再開です。:)

Sunday, February 26, 2006

まだまだ厳しいシリコンバレーの就職活動

私の大学院時代の友達で、UI Designerの採用面接の面接官の一人として立ち会った経験をもつ子が言うには、ひとつのポジションの募集につき、100名以上の応募があるそうです。さらにどの応募者のポートフォリオも経験も素晴らしく、何で彼らが求職中であるのかが不思議な程で、これは、UI DesignerやUI Researchというポジションについては、仕事探しは全然楽になってないということをよく表していると思います。最近採用を増やしている会社のそうしたポジションに対し、友人からの紹介でresumeを出したのに、2ヶ月以上たった今でもレスポンスはありません。

さて、最終的に決まった仕事のqualificationは、友人達が「これはChikaのために書かれたんじゃないの?」というものでした。欲している仕事のオープンを仕事探し中に見つけられたら、一般的な景気とか就職活動の厳しさって関係なくなってしまうんです。会社内で、レイオフしている部署がある一方で、週に10人程度は常に採用していく企業もあるそうです。

仕事探しを助けてくれたうちの犬の話。こちらからどうぞ。

Thursday, February 23, 2006

シリコンバレーで就職活動

昨年末から就職活動をしていました。3ヶ月も更新を怠り、ブランクがあいてしまってすみませんでした。

シリコンバレーの景気は上向いてきていると言われていて、確かにJob Openingは増えているようです。しかし、resumeを出した会社の数とレスポンス数から私の感想を述べると、外国人としてアメリカで仕事を探すのはやっぱり楽ではありません。不可能ではないのですが、確率から言うと、外国人である(グリーンカードがない)と厳しいのは確かです。


仕事探しを始めたら、まずは友達が働いている会社のウェブサイトをチェック。シリコンバレーにあり現在採用を増やしているY社、G社、A社、M社、S社他多数、社員紹介プログラムを通じてresumeを出しました。それから、コンサルティングファームに勤めている友人にもOpenがないか聞いてresumeを出してもらったり。コンサルティングファームの友達は、取引先とか、過去に東京ベースで仕事をした仲間とかにあたってくれたりもしました。NYベース、LAベース、東京ベースの知人にもたくさんメールを出して仕事を探していると近況報告。Stanfordで知り合った先生、知人、PhDをとって会社を始めた友達などにもメールを出しました。
仕事を紹介できないとしても、resumeにアドバイスをくれたり、自分のパートナーや知人に相談してくれたりと、力になってくれた人はたくさんいます。他にもオンラインのMonsterとか、Hot Jobとかに一応resumeをポストしたのですが、全く期待はしてなかったです。忘れた頃に、コンタクトを取ってきた会社はいくつかありました。

それから、「失業中であること、求職中であることを、多くの人に積極的に話して歩いた」のもよかった。シリコンバレーでは、求職中である「in between opportunities」というのは恥ずかしいことではないし、そういう人はたくさんいます。「仕事探してるんだ」というと、必ず「で、何が出来るの?」と聞かれるので、エレベータピッチもいくつかバージョンをもっていると役立ちます。

私は、シリコンバレーの技術者が集まるForum、JETROのイベント、日本人ではなく日系人の2世3世のコミュニティとか、中国人、韓国人、フィリピン人のイベントやら、時間があれば出かけて知人を増やしたり、情報収集もしました。日本人コミュニティと、日系人コミュニティって実は別で、両方に顔を出している人が意外と少ないことは新しい発見。

そんな中での出会いをいくつか紹介すると、エンジニアが集まるフォーラムで出会ったVCの方は「私の知っている日本人女性でこちらで働いている人がいる。会って話してみたら何か参考になる意見がもらえるんじゃない?」と友達を紹介してくれました。また、ある日、カフェでお茶を飲みながらラップトップで作業をしていると、たまたま隣のテーブルにいた人が日本で3年程暮らしたことがあるとかでおしゃべりが始まり、そこから仕事探しに役立つご縁や情報、アドバイスをもらったり。

うちの犬を連れて歩いていた時には、こんなこともありました。
「君は、この辺りで働いているの?」
「この辺りに住んでるんだけど、実は現在仕事を探してるんだ」
「ふーん、何が出来るの?」
「ソフトウェアのデザイン、開発、QEとか。ソフトウェア業界の経験は6年あるよ」
「本当?僕、McAfeeで働いてるんだけど、resumeをメールしてよ」

結局この話は決まらなかったのですが、いいご縁だったと思います。
つづく。。。

ソフトウェアという道具

12月の初めに、あるソフトウェア会社のマネージャさんと話をしていました。

「あなたにとってソフトウェアやコンピュータってどんなもの?」
「私はコンピュータを使うと、自分の発想の出方とか、思考のプロセスも変わるし、はっきりいって『だってないと困るじゃない』という道具になっている。紙とえんぴつみたいなものです」

と答えました。これはJob Interviewでの質問のひとつだったのですが、私ソフトウェア好きだなあと改めて思ったよい瞬間でした。この時お話しした方は、artが好きで、自分で絵も描くし、hands-onなものが好きで、感性、ものの見方とかいろいろなバランスが私と似ている方だったのでJob Interviewとは思えない楽しいおしゃべりをしました。

ところで、digital divideって、コンピュータが使える使えないの議論ではないと思うんです。コンピュータをメールとかウェブを見る、ワープロの代わりに使っている人たちと、それを超えた道具にしてしまっている人のギャップは残念ながらまだまだある。
この続きはまたいつか。